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●蔵物 くらもの

アジア 日本 AD 

江戸時代に諸侯が貢租として取りたて販売した諸国産品。商人や百姓が荷主の納屋物に対する語。諸藩は財政の増収をはかるため年貢米とともに特産物の生産を振興し,領域外への自由な販売を禁じて,これを藩の独占的な専売品とした。収納した国産は大坂・江戸・大津・酒田など大都市に設けられた蔵屋敷に運ばれ,出納をつかさどる蔵元町人の手によって販売された。とくに大坂には天保年間(1830〜44)に大小125藩の蔵屋敷があり,商品販売・金融の大市場となった。塩(姫路・岡山・広島)・紙(山口・宇和島ほか)・砂糖(高松・鹿児島)・藍(阿波)・蝋(山口・宇和島・福岡・会津)・木綿(名古屋・今治・姫路・米沢)・人参(松江・対馬)・陶器(金沢・名古屋・佐賀)などが主要な蔵物である。販売は特定の商人による入札によって払い下げられ,納屋物が荷主と問屋との相対(協定)値段で取り引きされたのと対照的である。