●グラナダ
ヨーロッパ スペイン AD
スペイン東南部のアンダルシア地方の都市。イスラム教徒の侵入後,その拠点の一つとなり,11世紀にコルドバのウマイヤ朝が衰えると,かわってグラナダが繁栄し始めた。13世紀にコルドバがキリスト教徒の手におちてからは,グラナダがイスラム勢力の中心となった。すなわち,ムハンマド1世がここを首都としてナスル朝を開き,以来2世紀余りにわたって,イスラム最後の光芒がはなたれたのである。当時,周辺のグラナダ沃野では農業生産が著しく高まり,グラナダ市内にはイスラム貴族の館が並び,高度の文化を熟成させていた。とくに,ムハンマド1世が着工し,100年をかけて完成したアルハンブラ宮殿は,華麗なアラベスク模様で飾られ,アラビア建築美の極致を示している。しかし,グラナダの繁栄も,14世紀後半からは国土回復運動の圧力とイスラム支配層の分裂とにより翳り始め,1492年スペイン軍の攻囲を受けて陥落した。
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