●グラックマン
ヨーロッパ 英国 AD1911 ハノーヴァー・ウィンザー朝
1911〜75 イギリスの社会人類学者。ヨハネスブルグに生まれ,オックスフォード大学で学位を取る。エヴァンス=プリチャード,ラドクリフ=ブラウンの影響が強いが,ズル族・バロツェ族を植民支配体制との関連で考察することから,早くより独自の論を展開した。葛藤はすべての社会に遍在し,秩序維持の機能をもつ。矛盾は変動を導くが,アフリカでは植民支配がその最大の要因である。個人は複数の相互に葛藤する集団に属し,構造的意味を状況によって選択的に操作する。その指導下にアフリカ研究を主体として都市人類学・政治人類学的研究が大きく育った。また法人類学上の先駆者でもある。ローズ・リビンストーン研究所研究員(1939〜47)をへて,マンチェスター大学教授(1949〜71)。主著は『現代ズル地域の社会状況分析』(1958)・『北ローデシアバロツェ族の裁判過程』(1955)・『部族アフリカの秩序と叛乱』(1963)・『バロツェ法観念』(1965)など。