●倉 くら
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収穫された農産物や貴重品,ふだんは使用しないものを収納しておくための施設であるが,土蔵造り・高倉造り・校倉造りなどその形態はさまざまである。南島にみられる高倉造りのものは弥生時代の遺跡から発見されたものと類似しており,建築史や考古学のうえからも貴重な存在となっている。また,商家には土蔵造りのものを民家として用いるものがみられる。一般に,倉をもつ家は富裕な家に限られており,倉は富のシンボルとなっている。倉が建つといえば,家産が増えることである。新潟県岩船郡朝日村に伝わる石場唄(家の土台となる石を地面にすえるときに唄うもの)には,〈めでたの このどんづきは 末は七つの倉建てる〉という文句がある。一方,正月11日を蔵開きといって,その年初めて倉を開けるということは,商家にとどまらず,農村でも聞くことができる。新潟県の魚沼地方では,この日の朝,主人が戸を開け米俵の上に御神酒と燈明を供えて拝んだという。
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