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●庫木土拉 クムトラ

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 新疆ウイグル自治区のクチャ南西,ムザルト河岸に残される石窟寺院および大伽藍址を中心とした仏教遺跡。1903年に大谷探検隊がこの地を訪れて以来,グリュンヴェーデル(1906)・ペリオ(1907)・黄文弼(1928)などによって調査が行われた。石窟は,現在中国の調査により72窟が数えられている。その構造は,単室のものもあるが,いくつかの石室からなり,岩石中に掘られた長い廊下で連絡されていることが多い。これらの壁面には,本生図・説法図などの壁画が描かれているが,このなかでも第1,第2渓谷に残される壁画は,キジルのそれとともに,クチャに特有の画風である西方的なものとなっている。年代的には,比較的古い形式に属するものである。ところが,これに対して,第3渓谷に残されるものには漢字の銘文をもつ石窟寺院がみられるように,8〜9世紀の唐風・東方的な要素をもつ壁画が多くなり,明らかな対照を示している。