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●虞美人 ぐびじん

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 ?〜前202(高祖5)楚の項羽の愛姫。虞姫ともいい,つねに項羽に寵愛され,つきしたがっていた。秦滅亡ののち,楚漢5年の抗争の末,前202年項羽は漢の劉邦(高祖)の軍のために垓下(安徽省霊璧県南東)の地に包囲された。このとき,漢の陣営から楚の歌がひびき(“四面楚歌”),すでに郷里の楚の地も漢軍に帰したことを知った項羽は訣別の宴を張り,虞美人と名馬騅(すい)を側にして,〈力は山を抜き,気は世を蓋(おお)う。時に利あらず騅ゆかず。騅ゆかざるをいかんせん。虞や虞や,なんじをいかんせん〉と歌った。『楚漢春秋』によれば,そのとき虞美人はそれに和して〈漢兵すでに地を略し,四方に楚の歌声す。大王の意気尽きたれば,賤妾(せんしょう)なんぞ生をやすんぜん〉と歌い,ここに自害したという。虞美人草(ヒナゲシの別名)の名は,このとき虞美人の流した血が化して草花になったという伝説によるものといわれる。