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●国木田独歩 くにきだどっぽ

アジア 日本 AD1871 明治時代

 1871年7月15日〜1908年6月23日(明治4〜41)小説家・詩人。本名哲夫。銚子に生まれ,裁判所役人の父の転任に従って山口県内の岩国そのほかに転住,1888年に東京専門学校(早稲田大学の前身)英語普通科に入学,のちに英語政治科へ転じた。キリスト教にひかれ,1891年植村正久牧師により受洗,信仰生活のなかで人生問題に悩んだり校長排斥運動に参加したりしたが,同年3月退学して帰郷,翌年また上京した。ワーズワース詩集を愛読し,山林や海浜の自然に憧れ,苦悩の記録を書きはじめた(のちの『欺かざるの記』)。新聞記者となり教師となり(大分県佐伯の教師時代の見聞からのちの『春の島』ができた),『武蔵野』(1898年に「国民之友」に連載されたのを1901年民友社で刊行)をはじめとして『運命論者』『牛肉と馬鈴薯』などを残した。彼の作風は,自然主義の先駆者とみられるが,本質は理知的浪漫主義者。詩「山林に自由存す」に象徴される近代性・思想性豊かな作家として,文学史上に長く名をとどめるであろう。

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