●口遊び くちあそび
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「わらべことば」とも呼ぶ。子供がこの詞を口にして遊ぶ年代は,比較的短かく,初めは耳できいて記憶のなかに残す耳言葉(みみことば)とほとんど同じものであったが,口にのぼせるようになったものである。童謡などというような子供自身がいいはじめたものでなく,初めは成人のことばのなかから興味をもつものを,繰り返し唱えているに過ぎない。もちろんうたっているわけでもない。ただ成長に従って自らの生活をうたい,希望をのべるようになってくる。この二つの時期を合わせると,口にのぼせられる時期から,自らを表現する時期まで,最終的にいえば10歳前後ということになり,時代はかなり長くなってくる。例をあげてみると,いろりのそばで老人が子供の手をとって5本の指の名を唱えつつ教えるものなどは,口ことばといってもいい。最初は耳できいて理解していたものが,後には自分も口にするようになり,成人すれば子へ孫へと伝えていく性質のもので,最初から自分が考えたのでもなく,自分のためにつくったものでもないのが,童詞・童謡などと異なる点である。〔参考文献〕柳田国男『分類児童語彙 上』1949
『ふるさと遊びの事典』1976,東陽出版
大田才次郎『日本児童遊戯集』1901,1943