●楔形文字 くさびがたもじ
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古代オリエントで使用された楔形文字には3系列が知られている。一つはシュメール人の発明したもので,一般に楔形文字といわれるときはこの文字体系が意味される。ほかの一つは古代ペルシアの楔形文宇で文字数は41個に整理され,アルファベット的にも使用されたが基本的には音節文宇であった。第3の楔形文字はシリアのラス=シャムラで発見されたウガリット王国の楔形文宇で,28〜32個の文字からなり,完全なアルファベット文字として,考案されている。このうち歴史的に最も重要な役割を果たしたのはシュメール系の楔形文字で,シュメール時代には600字程度が使用されていた。この文字体系はシュメール語の表記だけでなく,アッカド語・アッシリア語・古代イランのエラム語・フッリー語・古代トルコのヒッタイト語・古代アルメニアのウラルトゥ語その他の言語の表記に使用され,エジプトのアマルナからも多数の楔形文字粘土板が発見されている。シュメール系の楔形文字の最古資料はウルク(Uruk)遺跡で発見されたウルク期の古拙文字で前3000年ごろと推定される。楔形文字は生の粘土板に葦の筆で押刻したため絵文字からしだいに楔の形に変化した。
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