●空観 くうかん
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大乗仏教の基本的な考え方。あらゆる事物は空であって,固定的な実体はないとする思想。ここで空というのは,サンスクリットのシューニヤ・シューニヤターの訳語で,数の0のこと。ゼロの数すなわち1−1=0を発見したのはインド人であったといわれている。ゼロはそれだけでは無ということを示しているが,101の0は,十位のところが無であることを示している。無であるからといって取り除いて11としたのでは101を示すことにならない。大乗仏教の空の思想はナーガールジュナ(150ごろ〜250ごろ)によって理論的に基礎づけられた。ゼロ(無)というのは存在そのものではなく,すべての事物に固定的な実体を認めないということで,すべての事物は無常であり無我であるから,物事が融通無礙になるという。『般若心経』のなかの〈色即是空,空即是色〉という有名な句が,これを端的に表している。