●近思録 きんしろく
アジア 中華人民共和国 AD
中国,南宋で成立した哲学書。南宋の哲学者朱熹(朱子)と呂祖謙が共同で編纂して,1176年(淳煕3)に刊行したもの。北宋の哲学者である周敦頤(しゅうとんい)・テイコウ※注1※・程頤(ていい)・張横渠の4人のことばのなかから,学問に志す人にわかりやすく,かつ修養になるものをあわせて622条選び出し,14の部門に分けたもの。全14巻。[1]道体 [2]為学 [3]致知 [4]存養 [5]克己 [6]家道 [7]出処 [8]治体 [9]治法 [10]政事 [11]教学 [12]警戒 [13]弁異端[14]観聖賢 からなる。ちょうどこのころは宋代に新しくおこった宋学の集大成の時期にあたっており,その中心人物である朱熹らによって慎重な配慮のもとに編纂されたものであるから,宋学の絶好の入門書として四書と並んでひろく読まれ,日本でも江戸時代に盛んに読まれた。したがって注釈書は数多い。なお書名は『論語』子張第19の〈子夏曰く,博学にして篤志,切(ねんごろ)に問いて近く(自分を反省して)思う〉による。
![]()