●欽差大臣 きんさだいじん
アジア 中華人民共和国 AD
中国,清代の官職。官制に定めのない臨時特設の官職。皇帝直属で臨時の権限を与えられ,特定の事柄の処理にあたる官人のうち,四品以下を欽差官,三品以上を欽差大臣という。おもに内乱討伐や対外交渉等の重大事件のときに置かれた。アヘン戦争勃発時の欽差大臣林則徐がよく知られている。アヘン戦争後は広州で対外交渉をする必要から,両広総督が欽差大臣を兼任,いわゆる“広東の欽差大臣”が置かれた。1844年(道光24)以降は常設,1895年(咸豊9)からは両広総督・江蘇巡撫のいずれかが兼任する形で上海に置かれ,外交交渉にあたることになった。しかし,1861年総理各国事務衙門創設により南洋大臣に吸収され消滅。諸外国も駐清外交使節の職名の中国訳として“欽差大臣”の呼称を使用。また清朝が在外公使を巡遣するようになると,公使を大清欽差出使大臣と称し,かつての名称が一部残される形となった。