●金円券 きんえんけん
アジア 中華人民共和国 AD
日本降伏後の内戦期において国民党政府が発行した不換紙幣。抗日戦争期において国民党政府はすでに大きな財政赤字に悩まされていたが,中国共産党とのあいだの内戦遂行は大量の法幣発行をなさしめた。インフレ現象は抗日戦時よりも激しく,1947年12月の米価は終戦直前の1,300倍にまでなっていた。同時に輸出途絶による外貨事情悪化などのため法幣の対ドル為替レートも暴落をつづける。国民党は1948年8月財政経済緊急措置令を出し,法幣の流通を金円券に切り替えさせる。米ドル対金円券は4対1のレートとし,法幣300万元=金円券1円で回収をはかる。不換紙幣たる金円券発行と同時に政府は金・銀・外貨の国内流通・販売・所有を禁止し,弾圧による物価抑制をはかるが,軍事費増大→紙幣乱発の構造は変わらず,1949年2月には再び銀元鋳貨の流通を認めざるをえなかった。その後も混乱は収拾されず,結局1949年4月の共産軍長江渡江をもって金円券は消滅する。