●玉台新詠 ぎょくだいしんえい
アジア 中華人民共和国 AD
中国六朝時代の詩の選集。10巻。陳の徐陵(じょりょう,507〜583)の撰になる。徐陵が梁の簡文帝(在位550〜551)に仕えていたころ,その命を受けて編集したといわれる。30巻から成る『文選(もんぜん)』は,徐陵の兄の昭明太子が編集した。同代から梁代にわたる文や詩や賦など,さまざまなジャンルを網羅したもので,評価の基準を典雅であることにおいている。『文選』に対して,『玉台新詠』は,漢代から梁代にかけての詩に限った。巻1〜8は古体五言詩,巻9は雑言体か歌謡,巻10は五言二韻の詩を収めている。男女の愛情を艶麗に歌った当時流行の言体詩が中心におかれ,そのような傾向のもとで文学の基準を示そうと試みている。本君出現以来,宮体詩は玉台体とも呼ばれるようになった。武帝をはじめその臣下たちの作品を骨子に,無名有名の詩人の艶歌が並ぶ。文学史上のみならず,服飾・化粧をはじめとする当時の風俗習慣を知るうえでも重要な史料である。