●行政国家 ぎょうせいこっか
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行政権の活動が,立法権・司法権の活動に対して,実質上,とくに強化・拡大してきた国家。従来,法体系のうえで,行政権を司法権の制約から解放して,行政上の争訟を裁判するために行政裁判所という特別裁判所を設置した国家を行政国家といった。近代政治は権力分立の原理を発展・定式化させてきた。立法・行政・司法の三権が抑制均衡を保つことをねらいとしたのである。しかるに現代社会では,国民の多様な要求や社会の複雑化に伴い国家機能の拡大と専門化をもたらし,その結果,政府立法・委任命令・自由裁量の範囲が拡大して,行政権優位という現象を生みだしてきたのである。こうした政治現象は,制度上は大衆の政治参加に立脚しつつ,現実の政策決定から大衆を切り離し操作する官僚支配を生み出している。このように権力分立制度は,行政権の強大化・肥大化が進む一方で,権力集中制からの挑戦を受けているのが現状である。