●急進社会党 きゅうしんしゃかいとう
ヨーロッパ フランス共和国 AD
1901年成立のフランスの進歩的共和政党。1894年のドレフェス事件を機に,第三共和政の実権は温和派から急進派に移ったが,その中心をなしたのがこの政党で,正式には「急進・急進社会党」と称する。名称から社会主義政党としての印象をもつが,実際は小農・小商人を社会的地盤とする小ブルジョワ的中道政党であり,社会党より右に位置する。“心臓は左に,財布は右に”と評されたところに,この党の性格がうかがえる。党としての一貫性や組織力には欠けていたが,個性的で有能な政治家に恵まれ,幾度か内閣を組織した。たとえば,第一次世界大戦後の左翼連合内閣を組織したエリオ,党首として反ファシズムの人民戦線内閣に参加したダラディエ,第四共和政下,首相としてインドシナ戦争の収拾に成功したマンデス=フランスなどは有名である。ただ,その後ド=ゴールの死(1970)を境に,フランスの政党が共和政擁護同盟(UDR)・独立共和派(RI)を中心とする右翼連合と,社会党・共産党の左翼連合とに両極化するなかで,急進社会党の影響力は急速に失われつつある。