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●汲古閣 きゅうこかく

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 明末清初,江蘇常熟の蔵書家毛晋(1599〜1659)の蔵書楼の名。毛晋の初名は鳳苞(ほうほう),のち晋と改めた。字は子晋,号は潜在,隠湖老人。科挙に合格しなかったが銭謙益に師事し市井の学者として終えた。当時随一の蔵書家として知られたが,彼はこの蔵書のなかから善本,珍本を選んで校訂出版に力を尽くし,その刊行した書籍は600余点に及んだ。毛刻本または汲古閣本と呼ばれている。なかでも『十三経』『十七史』『文選李善注』『六十種曲』などが最も有名で,『六十種曲』は明代の伝奇小説の重要な作品をほとんど網羅している。彼の仕事は子に引き継がれたが,のちには出版がしだいに商売となって,校訂も粗雑なもののあることが批判されている。しかし,彼の出版による古典の普及は清代考証学の発展に寄与すること少なくない。