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●旧家 きゅうか

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 永続してきた由緒のある家。公家・武家の場合もあるが,むしろ江戸時代以降の農工商の古い家に使う場合が多い。一般的に旧家は,血筋や家名や先祖の祭祀ばかりでなく,生産単位としての実体も継承されてきた家である。すなわち農民であれば,比較的大きな家督分の土地,町人であれば技術・特権・市場における相対的優位性・暖簾の信用などが,盛衰はあれども,久しく世襲されてきた家である。また江戸時代中ごろになると,旧家のなかには,ある程度の教養を備え,文人墨客を後援したり,周辺子弟の教導に努めるなど,地域の文化的中心となる家や,共同体の経済生活のために尽力する家が出てくる。これらの活動は自家の経営維持という経済的目的と間接的に結びついている場合が多いが,また旧家たる社会的地位が公認される由縁ともなった。旧家の典型としては,たとえば,農村の場合には,“草分け”などと呼ばれる開村以来の家や土豪や武士の帰農した家で,宮座の上席を勤めるなど村内で社会的に高い地位を認められてきた家が考えられている。しかし商品経済の進展とともに,零落する旧家も増加し,家の興廃の頻繁な所では3〜4世代の比較的新しい家でも旧家としての評価を受ける場合もある。