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●木遣り唄 きやりうた

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 日本の民謡の一種。建築用の大木や石を大勢で運搬するときに歌われた仕事唄である。実際に木や石などをひく人は力がいるので掛け声をかけるだけで,全体の行動をリードする音頭取りが歌い,音頭取りの独唱とそれを受けた大勢の人の掛け声とのかけ合いの形で表現される。発生は信仰的なもので,神霊の依る木という意識から,新築する家に強力な霊力を付与するために使用する木や石を賛美したり,これから建てる家の繁栄を祈願するという祝唄の性格をもつ。木遣り唄が盛んに歌われるようになったのは戦国時代以後各地で神社仏閣や城がつくられるようになってからである。江戸では建築の建前などにかかわる鳶職が木遣りを学んで,作業をするときの一定の手順に従って真鶴(まなづる)・手古・棒車など次々に歌い,最後に黒金を歌って一日の仕事を終えた。このような作業のほかに祭礼で歌うが,鳶職は江戸の消防にもかかわったので,江戸木遣りは江戸消防記念会によって歌い継がれている。