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●客観 きゃっかん

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 主観に対立する用語で客体と同義。認識論的見地から客観,実践的見地から客体と称される。主観と客観は対立するとともに相互に関連している。本来,スコラ哲学においてobjectumは,意識の対象・内容を意味して心的であった。近世のロックによって観念の外にある物体的実体も客観とされ,意識作用のむけられる心的・物的両方の対象が客観とみなされるようになった。カントにおいて主観と客観との対立がはじめて明確にされ,客観は主観に従うとされた。すなわち客観は主観における概念による直観多様の総合統一によって成立するのである。フィヒテはカントを徹底して自我の作用が客観を定立するとし,シェリングは主観と客観の区別のない同一性を,ヘーゲルは主観と客観との弁証法的統一としての絶対者と説いた。客観を主観から切り離して独立した自然と考えるのは唯物論の立場である。