●杵・臼 きね・うす
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穀類の脱穀・精白・製粉,あるいは餅つきなどに使う一対の道具。臼には挽き臼とつき臼の二つの系統があり,挽き臼は杵を伴わない。杵と一対の道具として使われるつき臼は竪臼と踏臼に大別される。竪臼は木製で腰のくびれたものが多く,のちに石(花崗岩)製のものも普及した。竪臼に使う杵は棒状のもの(竪杵)とL字型のもの(横杵)があり,前者が古くから一般的であった。踏臼はカラウスなどと呼ばれるもので,石製が多い。テコ状の棒の一端に杵をつけ,他端を足で踏んで使う。江戸時代に米屋の精白用に普及したが,やがて一般の農家にも広まった。杵と臼は古くから食料調整のための重要な道具であったことから,さまざまな信仰や儀礼を生み出してきた。臼を母屋(おもや)の土間の大黒柱のそばに大切に置き,家の新築や火災のさいにはまず臼から先に運び出す。また正月の歳神(としがみ)を迎える祭壇に臼を使用したり,使い古した臼は,これを割って三軒両隣りに配り,燃やして灰にしてもらう。