●旗人 きじん
アジア 中華人民共和国 AD
中国清代に旗籍に所属した人々。満州八旗を中核に蒙古八旗と漢軍八旗を加えて編制された八旗のために,特別に設けられた戸籍が旗籍である。彼らは清の強力な軍事力として,満州の統一と中国の征服・支配の原動力となったので,とくに普通の戸籍に所属する人々とは,明確に区分して取り扱われた。一般の職業につくことや漢人との通婚や指定地区以外の居住の禁止など,身分上種々の制限は受けたが,身分は世襲であり,兵士や官吏としての給与のほか,旗地の支給や,官吏任用や裁判上の特別扱いなど,種々の特権・優遇を受け,軍事力の維持とともに,中央の要職はもとより地方の要職にも任用され,よく体面を保ち,任務を達成し,信頼にこたえた。しかし泰平の継続や優遇になれて,満州以来の素朴な気風や勇敢な武力を失い,生活の困窮から旗地を手放すなどして,後半になるとしだいに軍事力は低下し,内外多事に際しても任にたえず,信頼にもこたえられなかった。