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●魏志倭人伝 ぎしわじんでん

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 晋の陳寿(233〜297)が撰んだ中国正史の一つ『三国史』(30巻)のなかの,『魏志』東夷伝倭人の条に対する通称。邪馬台国を中心とする倭人社会を2,008文字で記している。『後漢書』東夷伝倭条にも倭人関係の記事は多いが,これは王朝の順序とは逆に,魏志倭人伝を襲い,その約150年後に成立している。したがって魏志倭人伝は,倭人の社会をまとまって記す最古のものとされる。内容はほぼ3段に分かれ,帯方郡から倭にいたる道程とその周辺の国々,倭人の社会とその風土・風俗,魏と女王国との交渉などである。『古事記』『日本書紀』を補う貴重な文献であり,『日本書紀』編さん当時からすでに日本側での検討が始まっている。本居宣長や松下見林が邪馬台国の位置を問題にして以来,九州説・畿内説をめぐる論争がある。近年,史料批判の面から邪馬台国は邪馬壹国として読むべきとの説も出されている。

〔参考文献〕山尾幸久「魏志倭人伝の史料批判」『古代の日本と朝鮮』1974,学生社

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