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●魏書 ぎしょ

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 中国正史の一つ。北魏に関する歴史書で,『北魏書』ともいう。北斉の文宣帝の勅命により魏収(506〜572)が編さんし,554年(天保5)に完成した。全114巻で,その内訳は12帝紀,92列伝,10志から成り立っている。北魏の起居法・国史・諸家の譜状・旧記旧聞を資料として編さんされたが,完成ののち,私怨あるものに対してことさらに曲筆したと非難する者が多く,穢史と称された。南朝に対して悪くいい,北魏に対して不公平だという批判に対して,魏収は再度,加筆修正を施した。とはいえ,これらの批判は『北史』などに記されているのであり,魏収東魏系の北斉の臣であることを考えれば,東魏を正統として述べているのはやむをえない。北斉の皇室に対して,直筆を避けている点を除けば,曲筆と断じる部分はほとんどなく,史料的価値は高い。『魏書』は宋代にすでに亡失した部分が多いとはいえ,他の魏書に比べて残ったのも価値の高さを示している。