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●紀事本末体 きじほんまつたい

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 中国の歴史叙述の形式の一つ。紀伝体(たとえば『史記』『漢書』)・編年体(たとえば『資治通鑑』)に対するもので,一つの事件の発生から終末までをまとめて記述し,事件の発生・経過・結果などを困果関係的に理解するのに便利な叙述法である。南宋の袁枢(1131〜1205)が『資治通鑑』の理解を容易にするために,これを編さんしなおして『通鑑紀事本末』(42巻)をつくり,一事を一編として,おのおのその始終を詳細にした。以後,これにならったものに,明の陳邦瞻の『宋史紀事本末』『元史紀事本末』,清の谷応泰の『明史紀事本末』,高士奇の『左伝紀事本末』(以上を『五朝紀事本末』という),張鑑の『西憂紀事本末』,楊陸栄の『三藩紀事本末』(以上を『七朝紀事本末』という),李有棠の『遼史紀事本末』,『金史紀事本未』(以上を『九朝紀事本末』という)などがある。

 また,紀事本末とは称していないが,その体を具えたものに,宋の徐夢華の『三朝北盟会編』,清の呉偉業の『綏寇紀略』,藍鼎元の『平台紀略』などがある。

〔参考文献〕内藤虎次郎『支那史学史』1949,弘文堂