●鬼谷子 きこくし
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中国古代,縦横家の書。蘇秦・張儀の師,鬼谷先生の著と伝えられる。しかしこの書名は漢代の図書目録である『漢書』芸文志にはみえず,『隋書』経籍志にいたって初めて取り上げられていることから,この書名が付けられたのは南北朝時代だと思われる。一方,『漢書』芸文志に載せられた蘇秦の著書『蘇子』31編が『隋書』以後みえなくなっており,現行の『鬼谷子』はこの『蘇子』の要約あるいは残編を集めたものではないかと考えられている。いずれにせよ鬼谷先生なる人物自身の著ではなく,蘇秦およびその流派の縦横家の説を記した書であろう。内容は外交の秘策を説くことが中心であるが,戦国後期に勢力を得た法家や道家の思想の反映も見られ,『戦国策』と異なる性格ももっている。しかし『説苑』など漢代の書が鬼谷子の説として引く文は現行の『鬼谷子』にみえず,またその篇名も古本と相違するなど,後世の編集によって相当の改変を加えられているとみられる。