●棄捐令 きえんれい
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江戸幕府が旗本・御家人らの財政難を救済するために出した,金銀貸借を破棄する令。2回施行されている。最初のものは,1789年(寛政1)寛政改革の折,松平定信が出した。1784年(天明4)以前の借金はすべて破棄し,以後の借金は50両につき月1分(年利6%)の低利,高100俵について元金3両ずつの年賦返済をすることとしたもの。この結果,札差らは打撃を受け,その棄捐金額は約120万両に達している。今一つは,天保期の1843年(天保14)に阿部正弘が出したもの。それ以前の借金すべてを無利息年賦払いとするなどと令したもの。札差らの打撃は大きく,なかには廃業する者も出た。旗本・御家人の救済がねらいではあったが,金融上の混乱をさらに強める結果となった。なかには,藩独自で実施したところもみられた。