●顔之推 がんしすい
アジア 中華人民共和国 AD531 南北朝時代
531?〜602/603 中国古代の学者。字は介,山東省臨沂の人。先祖は東晋に仕えた貴族で,学問の家筋として知られ「周礼」「左伝」に通じていた名門といわれる。之推もまた,学識と文才に秀れ,南梁の湘東王にに仕官するものの,梁が滅びたのちに北斉に仕え,北斉が滅ぶと北周にさらに北周の滅亡により,隋に仕えるという,転々とした役人生活を余儀なくされた。その一生は六朝末期の動乱期,なかんずく戦乱に明けくれる社会のまっただ中に身を置いて,時の政治の興亡とむきあいながら己の進むべき道をまさぐった。このような経験を踏まえた生活哲学から,子孫への訓誡の書として『顔氏家訓』を著し,家族を中心とした道徳・学問・教養と,乱世を生きる心構えなどを説いている。極端を排し,質実・調和を愛する考え方は,中国の長い歴史の伝統を担うもので,重きをなしている。顔師古・顔真卿を子孫にもつ。