●勧学篇 かんがくへん
アジア 中華人民共和国 AD1898 清
1898年(光緒24)に出された張之洞の著書。内篇(9章),外篇(15章)にわかれている。張之洞によれば,旧学を守る者が「通」を知らず,新学を言う者が「本」を忘れ,両者が対立している現状に鑑みてその折衷をめざし,内篇は「本」につとめて人心を正し,外篇は「通」につとめて風気を開くものであるという。だが,実際には当時流布しつつあった康有為の思想に対抗しそれを是正する目的で書かれており,全篇中体西用論を枠組みとして展開されている。その内容は「西学」から取られるべきものに「西政」を含むなど従前の中体西用論よりは一歩抜きん出ているが,あくまでも「中学」でまず土台を固め,そののちに「西学」で欠けたところを補おうとするものであり,伝統的な儒家思想を擁護する立場をとったのである。ここに,本書の限界とその性格が露呈している。