●官営工業 かんえいこうぎょう
アジア 日本 AD
明治政府が自ら建設した近代工場や幕府諸藩から官に収めた工場(鉱山もふくむ場合もある)を中心とし,[1]軍事施設・造幣局,[2]鉄道・印刷局・郵便電信,[3]造船・化学・製糸・紡績その他の工場・鉱山に分けられる。これらは工部省・内務省・開拓使各官省を通して,早いものでは1868年,遅いもので1881年までに設立された。やがて,農商務省の設立になる八幡製鉄所が1901年に開業し,鉄道省が北海道・東北・中央・山陽・九州ほか全国主要幹線を日露戦争後の1906年3月の鉄道国有法によって,同年10月〜翌1907年10月までに17私鉄会社から買収,たばこ・塩の専売制度が1904・1905年に実施された。海軍省は横須賀・佐世保・呉海軍工廠,陸軍省は東京・大阪各砲兵工廠(のち陸軍造兵廠)などをもっていた。だだし,日本の官営工業は官業払下げによって,前掲[3]が,1884〜96年のあいだに払下げられて以来,民間工業を圧迫しない[1],[2]に局限された。