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●川端康成 かわばたやすなり

アジア 日本 AD1899 明治時代

 1899〜1972(明治32〜昭和47)小説家・文芸時評家。大阪生まれ。幼くして父母・祖母・姉を失い,最後の肉親である祖父も中学3年のときに亡くなった。『十六歳の日記』は祖父の死を看取った真率な自伝で,孤児であったことは彼の文学に大きく影響している。のちに一高・東大へ進み,今東光らと第6次「新思潮」を興し,『招魂祭一景』で菊池寛らに認められて文壇に出た。1924年(大正13)に横光利一らと「文芸時代」を創刊し,新感覚派の理論面,実作で活躍。前人未踏の卓越した多くの掌篇小説を書き,『伊豆の踊子』『浅草紅団』『禽獣』と己の資質を開花させ,『雪国』で頂点を極めた。大戦中,『源氏物語』に親しみ,戦後は日本回帰を宣言し,『山の音』『千羽鶴』『古都』を書く一方,超現実的な『みづうみ』『眠れる美女』『片腕』も書いた。囲碁観戦記から生まれた『名人』もある。1968年(昭和43)にノーベル文学賞受賞後,作品はしだいに減少し,『たんぽぽ』を未完のまま,突如,自裁を遂げた。川端が日本文学の位置を世界的に高めたことは否定しえず,その文学史上の評価は今後にゆだねられる。

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