●喀倒沙爾 カラシャール
アジア 中華人民共和国 AD
中国,新疆=ウイグル自治区にあるオアシス都市。天山山脈中部南麓,バクラチ湖に注ぐ開都河東岸に位置する。シルク=ロードの要地で北方の遊牧民との交渉地点でもあった。前2世紀から中国人に知られ,古代の住民はアーリア系に属し,国名をアールシーと称した。中国史書に焉耆とあるのはその漢訳である。仏教文化が栄え,ガンダーラ様式と唐式の遺跡・遺物が今にそれを伝えている。9世紀後半トルコ系のウイグル族の移住をみ,チャガタイ=ハン国の領域になって以降,しだいにイスラーム化した。中華人民共和国成立後,人民解放軍によって開都河を利用する大規模な水利灌漑工事が完成して,年間雨量わずかに180mmの焉耆盆地に綿花をはじめ各種農産物の増産を可能にした。近年,トルファンを始発駅とする南彊鉄道が人民解放軍によって建設され,ここを通ってコルラまで開通した。現在,焉耆回族自治県の県治で,回族・ウイグル族が居住する。