●唐古遺跡 からこいせき
アジア 日本 AD
奈良県磯城郡田原本町唐古にある著名な弥生時代の農耕集落址で,現在は唐古・鍵遺跡とも呼称される。奈良盆地中央部にあり,初瀬川と寺川に挟まれた微高地に立地する。1937年(昭和12)奈良県と京都大学考古学研究室によって遺跡の中心にある唐古池の調査が行われた。遺構は,前・中期の住居址や後期の壺や焼米を出土した穴ぐらなど,百余個の堅穴が検出された。遺物は弥生式土器・木器・石器・骨角器など豊富である。木器には鍬・竪杵・弓・容器などがあり,弥生時代に木器が盛行し,製作技術が高水準にあったことが確認された。さらに,弥生式土器は小林行雄によって第Iから第V様式に分類され,編年研究の基準を確立した。その成果はのちの研究者に多大な影響を与えており,学史的にも重要な遺跡である。また,唐古遺跡は1982年にいたるまで15回の範囲確認調査が行われ,推定規模は東西450m,南北500mに及ぶことが確認されている。