●甲必丹 カピタン
アジア アジア AD
東南アジアで外国人居留民の首長を指した呼称。16世紀にポルトガル人が東方へ進出してきたさい,船団長を意味したカピタン=モールという語が略され,船長や商館長,居留民首長に対する呼称として用いられた。のちに東南アジア各地に居住する中国人や日本人などの外国人社会を自治的に治める首長の名称となった。この制度はオランダの東インド統治において整備され,植民地支配に利用された。すなわち外来諸民族掌握のため,中国人・アラビア人・インド人などの各民族ごとに有力者をカピタンに正式に任命し,行政・司法・納税事務を分担させた。たとえばジャカルタの中国人社会では,1619年に福建出身の蘇鳴崗が選ばれて以来,代々の有力者が任命された。中国人人口の増加とともにカピタンの下にロイテナント,ウェークメーステル,上にマヨールを設置するなど制度の整備がすすむが,インドネシア独立により廃止された。
![]()