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●加波山事件 かばさんじけん

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 自由民権運動末期におこった激化事件の一つ。1884年(明治17),栃木・茨城両県の急進的自由党員と福島事件の政府弾圧に憤激した福島自由党員が結合し,栃木県庁開庁式に参列する政府高官と県令として赴任して来た三島通庸を暗殺し,革命的挙兵を行おうと企てたが,失敗。茨城県下館に走り,計16名がやむなく蜂起加波山にたてこもったが,間もなく捕えられ,7名の死刑をはじめ全員が重刑に処せられた。彼らは,全国的革命運動の口火となろうとし,農民の決起も期待して,農民側にも支援の動きがみられたが,結局,結合・組織化には成功せず,孤立した決起に終わった。この事件は,「専制政府転覆・自由立憲政体造出」を掲げた最初の決起であり,秩父事件への高まりを醸成したが,同時に,自由党指導者を驚愕させることともなり,1884年10月,自由党解散へとむかわせた。また,初めて爆裂弾が使用されたということで,当局はこののち,爆発物取締罰則を制定した。

〔参考文献〕野島幾太郎『加波山事件』東洋文庫