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●カティリナ

ヨーロッパ ヨーロッパ BC108 

 前108〜前62 ローマ共和政末期の政治家。いわゆる「カティリナ陰謀事件」の主役。没落貴族(パトリキ)の出身。初めスラ派に属し,スラの副官として前82年の政変で財を成した。スラ派没落後も政務官職を歴任,前68年に法務官まで昇進した。その後,執政官の地位を求め,ローマの貧民層を支持母体にして立候補を繰りかえしたが,保守的有産階級の抵抗にあって失敗。逆に保守派の支持で前63年の執政官に選出されたキケロはその政治的地位確保のため執拗に急進派カティリナの攻撃を行った。これがカティリナに暴力的な政権獲得を企てさせ,当時農地問題で全イタリアに高まっていた元老院勢力に対する不満を糾合させたが,それがキケロにとって格好の弾劾対象となり,カティリナは同調者ともども政府追討軍によって殺された。社会的諸矛盾の解決を求めた無産階級が,その動きを国家転覆計画だとして封じた有産階級に屈した事件であった。史料として,サルスティウス『カティリナの陰謀』,キケロカティリナ弾劾』がある。