●勝川春章 かつかわしゅんしょう
アジア 日本 AD1726 江戸時代
1726〜92年(享保11〜寛政4)江戸中期の浮世絵師で俗称は祐助。別号に旭朗井・西爾がある。初め肉筆美人画の宮川春水の門に入り,肉筆の技法に卓抜な才能を示し日本の古典への造詣も深め,たとえば清少納言・紫式部・小野小町をそれぞれ見立てた『雪月花』などは彼の代表作であるばかりか,肉筆浮世絵のなかでも最高級の美人画であろう。また浮世絵版画にも進出,役者絵を手がけたが,それまでの鳥居派らのそれとは異なり歯切れのよい写実味のある描線と,要領のよい簡潔な彩色は,また鈴木春信的な前代の抒情性や一種の冷たさをもっていた一筆斎文調の役者絵とも違い,忽ち江戸大衆の支持するところとなった。彼の特徴は役者の半身像をクローズアップして描いた大首絵と呼ばれる一種写実的な役者絵にある。これらの代表作に『東扇(あずまおうぎ)』『四世岩井半四郎と五世市川団十郎』などがある。