●過疎 かそ
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1960年(昭和35)ごろから,農山村より都市への人口移動が著しくなった。こうして農山村では急激な人口減少の結果,正常な村落機能の維持ができなくなり,生活も困難となった。このような地域現象に対し,都市の過密と反対の意味で過疎ということばを用いたのである。このことばが公式に初めて用いられたのは,1966年(昭和41),経済審議会の地域部会が出した中間報告においてであった。これ以後重要な農山漁村問題であるとして,各方面で盛んに用いられるようになった。過疎とは一般に,人口の著しい滅少のために,一定の社会生活の水準を維持することが困難となった状態をいう。たとえば,教育・保健・防災などの地域社会の基礎的条件の維持が困難となり,冠婚葬祭などの共同体の維持も困難となる。村の道ぶしんや水路の整理などの共同作業もできなくなるなどの問題が発生する。山村地帯にこの現象が顕著で,中国山地・九州山地・四国・近畿山地など西日本から東日本へとひろがっていった。