●霞網 かすみあみ
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カスミ・ヒルテンなどと呼ばれる一種の張り網。左右2本の竹竿に結んで張るものと,棚糸2本に網の袋1段のものが基本で,ほかに棚糸3本に網の袋2段の3棚網,棚糸4本に網の袋3段の4棚網などもある。網は上下の棚糸の間隔が約3尺,横の長さが6〜7間のものが普通である。つぐみ・あとりなどの渡り鳥を捕らえるのが目的で,鳥が網にかかると,網がたるんで逃げられない仕掛けになっているのが特色である。霞網猟は,中部の富山・石川・福井・岐阜・長野の5県をはじめ,北関東・東北地方に盛んだったとされ,なかには大規模な捕鳥場を設けて一挙に多数を捕獲する例も少なくなかった。網を張る場所は山頂近くまたは山腹,あるいは原野田畑などの違いはあっても,鳥群に網の所在を感知されないよう種々の工夫をこらし,空を飛ぶ鳥群を誘うため,近くに囮を鳴かせたなどの伝承は多い。霞網猟は鳥類保護の立場から禁じられているものの,密猟者が跡を絶たない現状にある。
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