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●カジュラーホ

アジア インド AD 

 インドのマディヤ=プラデーシュ州,ブンデールカンド地方の古都。今日では往時の都の面影はなく,平原に立つさびれた村落にすぎないか,10〜11世紀のチャンデーラ朝最盛期に造営されたヒンドゥー教寺院群の遺蹟として,オリッサ州のブバネーシュワルとともに有名である。かつては80〜85の石造寺院が林立していたといわれるが,現在でも22(うちジャイナ教寺院3)か遺存し,カンダーリヤ寺・ヴィシュヴァナータ寺など完全な姿を残している。建築様式は,一様にみな東むきに建てられ,高い基壇に玄関があり,内部は参詣者の礼拝・集合所である前室と,本尊を安置する神殿,これらをめぐる回廊からなる。北インド型の特色である“シカラ”と呼ばれる高塔が累々と重なる遠景も壮観であるが,近づいて寺院の壁面に所狭しと彫られている種々の主題の彫像,とりわけ多様な姿態のミトゥナ像(男女結合像)を仰ぎ見るとき,その見事な芸術的官能表現に圧倒される。

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