●カシュガル界約 カシュガルかいやく
アジア 中華人民共和国 AD
中国新疆省ウイグル自治区西部にある都市カシュガル市で,ロシアと清国がカシュガル近辺での国境を定めた条約のこと。この都市は国際的な商業都市であるとともに,ソ連との国境を接する東西の交通の要衝地でもある。帝政ロシアと清国が国境を定める条約を結んだことは過去にもあるが,19世紀に入ってロシアが中央アジアに進出するにしたがって,国境の明確化に迫られた。当初シベリアとモンゴリアとの国境は,1727年のキャフタ条約でシャビナ=ダバガを西端と決めていたが,その国境を延ばすにあたって,パミール高原までと定めたが明確でなかったため,新疆省のイスラーム教徒の反乱やロシア軍の清国への侵入(1872年)などで国境付近が混乱した。これら問題の解決のため,1882年カシュガル第1条約を現地で結び,ナリンゴルからベデル山にいたる東北界を,ついで1884年の第2条約で,ベデル山からウズベリクまでの西北界を定めた。