●かさじぞう
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善良な爺が路傍の地蔵に笠を被せてやった報いで,地蔵から幸福を授かるという本格昔話の一種。正月の餅を買いに笠売りに出た爺さんが,12の地蔵が雪を被って立っているのを気の毒に思い,順に売物の笠を被せていき,一つ足りなかったので自分のをとって被せ,雪だらけで手ぶらで帰る。婆さんはそれを聞いても怒りもせず,よいことをしたと喜んでくれた。翌朝声がするので出てみると,軒下に餅がたくさん置いてあり,爺さんの笠を被った地蔵を先頭に,12の地蔵が帰っていくところだったという。この昔話では,年取りの晩の出来事として語られるのが一つの特徴で,爺が地蔵に笠を与えることとお礼をもらうことの二つを柱にして,地蔵の数そのほか細部には多様な変化がみられるが,ほぼ全国に分布する。愛知県笠寺の由来譚を初め,諸所の寺の縁起として語られたり伝説化したものも多い。また,笠−瘡(皮膚病)の連想から,その方面にご利益のある地蔵として祭られるにいたるものもある。
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