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●過去帳 かこちょう

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 寺院が檀家の死者の戒名・俗名・死亡年月日などを記し保管しておく帳簿。霊簿・鬼籍・鬼簿・点鬼簿・冥帳などともいう。記載形式は,死亡日別にまとめたものと,死亡年月日順に列記したものと2種ある。平安中期の二十五三昧講の過去帳が,わが国過去帳の初めといわれる。鎌倉以後檀家制の発展とともにひろまり,古いものに『常楽記』『近江国香場宿蓮華寺過去帳』などがある。江戸幕府が宗門改の制を施行するにおよび,各寺院に檀家名簿としての過去帳を備えることが一般化した。過去帳のおもな目的は回向のための忌日の確認であり,個々の檀家の仏壇にこれを置くこともあった。また,過去帳には,天明の浅間山噴火について記した群馬県長野原の『常林寺過去帳』や弘化年間の善光寺地震を克明に記録した長野市青池の『法輪寺過去帳』など,特殊な記事を載せたものがあり,これらは,過去の災害の実態を知る貴重な史料ともなっている。