●科差 かさ
アジア 中華人民共和国 AD
中国,元の税目の一つ。元代では,中国の北と南,すなわち旧金朝領と旧南宋領とでは,税制を異にしていた。前者では,税糧とこの科差が2大税目をなしていた。科差は,絲料と包銀の2種からなる。税糧は,原則として,土地を耕す者すべてに課された。それに対し,科差は,軍戸・僧侶・道士など特定の労役・奉仕に従う者には課されず,ほかの一般の民戸に課された。初め,1230年代初期の華北で,貸幣の機能を果たしていた絲を人頭税的に徴していた。のち,1236年(太宗8),モンゴルの旧金朝領全域の統治が始まると,1戸当り絲11両2銭を徴することになり,絲料の制が発足した。包銀は,1251年(憲宗l),その付加税として1戸当り銀6両で始まった。しかし,銀6両は,負担能力の限界を超えたため,1255年には4両に減じ,その上,銀は2両だけで,あとの2両は絲・絹にかえることにした。1260年(中統l)の世祖即位ののち,鈔(紙幣)を発行すると,4両全額を鈔で納めさせることにした。なおこのとき絲料を,絲を産しない地方は鈔で納めることを認めた。