●学問ノスゝメ がくもんのすすめ
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福沢論者の著作で,〈天は人の上に人を造らず,人の下に人を造らず〉という有名な句で知られる。明治開化期の代表的な啓蒙書。1872〜76年(明治5〜9)に,17編の小冊子として刊行された。その初編は,1872年,福沢が郷里中津に中津市学校を開設させたとき,同郷の人々に本当の学問の趣旨を示すために書いたものである。各編20万部,全17編で340万部が売れ,全国各地で偽版も出た。1880年(明治13),1巻にまとめられた。福沢は本書のなかで,封建的な儒教思想を痛烈に批判し,人間の独立と平等を説いた。そして,個人の独立が国家独立の基礎であること,個人の独立には実際に役立つ学問(実学)を学び文明の精神を身につけること,また,契約の理念にもとづく新しい社会観をもつべきことを強調した。本書は,国民を封建的迷蒙から自覚めさせようとする啓蒙思想によって貫かれており,明治初期の教科書としても使用された。現在,国民的古典とされている。
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