●学習権 がくしゅうけん
AD
おもに子供が,1個の人間として,また一市民として成長し,発達し,自己の人格の完成を実現するために,必要な学習をする権利。人間が生来的に有する権利であり,「教育を受ける権利」について定める憲法第26条の背後には,この学習権が存すると考えられる。学習権は,憲法第23条から導かれる「教育の自由」とともに,教育に関与する国の権能を否定し,「教師の教育権限」や「国民の教育権」を主張する根拠とされるが,この主張は,通説・判例の容れるところではない。最高裁判所(昭和51年(1976)5月21日永山中学校事例)は,国民各自の固有の権利として学習権を認め,さらに,自ら学習することのできない子供は,その学習要求を充足するための教育を大人一般に対して要求する権利を有することを認めている。いずれにせよ,学習権の具体的な内容については,これまでに明らかにされているとは言い難く,今後の論議にまたなければならない。