●格義仏教 かくぎぶっきょう
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中国,魏晋時代に老荘思想によって仏教思想を説明し,仏教の受容を容易にさせたもの。魏晋時代には漢代のような統一的な儒教的価値観が崩れ,老荘思想に自由を求めた玄学・清談が流行した。当時伝来した外来思想としての仏教も,玄学の盛行を背景に老荘の学に付会して説明され,漢人知識階層への受容がはかられた。老荘があくまで標準で,仏教はむしろ従である点に特色があり,たとえば涅槃を無為,菩提を道,五戒を五常で説明する。とくに『般若経』に関して,老荘の無と般若の空を対比させることが行われた。中山の竺法朗・河間の竺法雅らが有名だが,『世説新語』仮譎篇の支敏度のように江南の玄学清談社会に迎えられ生計を立てるために,仏の正しい理解と考えていた自説を曲げて渡江する華北の僧さえ出た。格義仏教は,仏教理解としては老荘のフィルターを通した未熟な段階で,解釈の混乱も生じやすかった。道安はこれに異議をとなえ,仏教を仏教自体から研究しようとつとめた。