●カオダイ教 カオダイきょう
アジア ベトナム社会主義共和国 AD
儒教・道教・仏教・キリスト教・土俗信仰などを混合したヴェトナムの新興宗教。雲に囲まれた大きな眼に象徴されるカオダイ(高台)を至上神とし,1926年に教団として発足した。カトリックにならった,教主を頂点とする堅固な組織をもち,第1代教主レ=ヴァンチュン(在位1926〜34)と第2代ファム=コンタック(在位1934〜58)の時代に,コーチシナのタイニンを中心とする農村地帯に強力な基盤を築く。1930年代後半から反フランス色を強め,第二次世界大戦期には親日民族主義団体に接近した。1945年の8月革命後一時ヴェトミンと協力したが,フランスが教団に教徒の多い地域の自治的支配を認めると,主流はバオダイ政権支持にまわった。強力な独自の軍事力を有していたが,1955年〜56年にゴ=ディンジェム政権によって解体させられた。以降は独自の政治勢力という性格は弱まり,サイゴン政権に対抗しようとした教団の一部は解放民族戦線に合流した。1973年当時で教徒数は約80万人,1975年以降も宗教活動は認められている。