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●カウラ

大洋州 オーストラリア AD 

 オーストラリア連邦のニュー=サウス=ウェールズ州内陸部(シドニーから西方へ約300km)の町で,第二次世界大戦中にはオーストラリア軍の捕虜になった日本軍将兵約1,000人の収容所があった。これらの将兵は南方戦線,とくにニューギニア方面で捕虜になった者が多い。1944年には日本兵捕虜による集団脱走事件が発生し,約250人が射殺されたり自決したりして命を絶った。一般的には計画性のある集団脱走事件として取り扱われているが,日本兵のあいだで何ら綿密な計画はなくきわめて偶発的な暴動事件であったという説もある。現在,カウラ市には日本兵の戦没者墓地日本庭園がある。カウラは古くから小麦の生産地として知られ,小麦の品種改良の農業研究実験場は有名。オーストラリアの土壌に適し乾燥地帯に強いファーラーの小麦と呼ばれる新品種は19世紀にここで開発された。ファーラーは農学者で2ドル紙幣の裏に描かれている人物である。この小麦の出現によりオーストラリアは小麦生産輸出国になることができた。近年カウラでは食肉生産や建築資材の生産が盛んになっている。