50音順    検 索

●回部 かいぶ

AD 

 イスラーム教徒(回回回人回子)の部落の略称で,清代,現在の新疆ウイグル自治区の南半,天山南路のウイグル族らイスラーム教徒居住地域(東トルキスタン)をさして呼んだ。天山北路準部(ジュンガル部)と相対して用いられ,清朝が準部とあわせて新疆と呼んだことから,回部の疆域は回疆とも呼ばれた。この地域は13世紀以降チャガタイ=ハン家の支配するところとなったが,16世紀中ごろ西トルキスタンからやってきたホジャ(和卓)と称するイスラーム聖職者がその宗教的権威によってチャガタイ=ハン家の政治的権威を凌駕し,神政政治を行った。17世紀後半にジュンガル王国の領域に組み込まれたが,18世紀半ば以降は清朝の領土となって,藩部の一つに数えられた。19世紀後半のウイグル族・回族の反乱,ヤクーブ=ベク政権の樹立で一時清朝の支配を離れたが,サソウトウ※注1※の西征で再び清朝の支配に帰し,1884年(光緒10)の新疆省の成立で直接統治下に置かれると回部の名称はしだいに用いられなくなった。

00